昼時の町中華、天童。


カウンターに8席、小さな二人がけのテーブルが二つ。
こぢんまりとした、昔ながらの中華屋。


さて、今日は何を食べようか。


タンメン、野菜炒め定食……いや、ここはオーソドックスにラーメン半炒飯セットで行こう。
「ラーメン半炒飯で」
おかみさんに注文する。いつもと変わらぬ優しい笑顔。
この店の空気が、なんだかほっとする。



待つこと数分、ラーメンと半炒飯がやってきた。

湯気の向こうに、澄んだ醤油スープ。

レンゲでひとすくい、口に含む。……ああ、やさしい。

麺を持ち上げ、ズズッとすすった。
次は炒飯。
レンゲでひとすくい……パラパラではなく、しっとり系。
しっかり味がついていて、ラーメンのスープにもよく合う。

うん、美味しい。
シンプルだけど、これがいいんだ。
最近は高齢のためか近所の蕎麦屋や中華屋が次々と閉店してしまった。
この店には、まだまだ頑張って欲しい。
町の中華屋は、ただの食事処じゃない。
日常に寄り添う、安心の味だから。
ごちそうさま。

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