夜定食、静かに染みるもつ煮定食「三枝」【さいたま市大宮区】

「三枝」のご紹介

腹が、減った。
そういえば、今日は休肝日か。

仕事で疲れた体に、自炊の気力はない。
ふと、脳裏に浮かぶのは、あの居酒屋——「三枝」。
そうだ、あそこなら夜でも定食がある。

店に入り、席につく。
メニューをめくるまでもなく、頼むのは決まっている。
「もつ煮定食、お願いします」

ほどなくして、湯気を立てたもつ煮が運ばれてきた。
器の中では、柔らかく煮込まれたもつが、味噌の香りをまとっている。
箸を入れると、ほろりと崩れる。

口に運ぶ。
……うん、染みる。
噛むほどに広がるコクと、ほのかな甘み。
これは、ご飯が進むやつだ。

味噌の深み、もつの弾力、そして米の甘み。
三位一体の美味さに、無言で箸が進む。

気づけば、茶碗は空っぽになっていた。
腹も、心も、満たされた。

「ごちそうさまでした」

静かな夜、店を出る。

今回訪問した「三枝」の詳細

三枝へのアクセス

〒330-0843 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町２丁目１０８−６