「ラーメン山岡家 さいたま丸ヶ崎店」のご紹介
平日の朝。
まだ太陽が眠たそうにしている時間。
車を走らせていると、視界に赤い看板が飛び込んできた。
――山岡家。
ああ、そういえば「朝ラーメン」なんてものがあったな。
夜の顔しか知らない俺に、朝の山岡家はどんな表情を見せるんだろう。
券売機のボタンを押す。「朝ラーメン」そして「半ライス」。
朝からラーメンにご飯。背徳の組み合わせだが、今日はいい。
こんな朝があっても、いいじゃないか。
カウンターに座ると、スープをすくう音が聞こえる。
湯気の向こうで、職人の手が淡々と動いている。
やがて、一杯のラーメンが静かに置かれた。

透き通ったスープ。
ほうれん草の緑が淡い湯面に映える。
チャーシュー、ネギ、そして器の端には、赤い梅ペースト。
なるほど、これが“朝の顔”か。

レンゲを沈めてひと口。
……やさしい。
豚骨の旨みは確かにあるのに、まったく重くない。
体の奥に、静かに温もりが広がっていく。
この穏やかさ、夜の濃厚スープとはまるで別世界だ。

麺をすすり、ほうれん草を噛む。
青菜の香りがふわりと広がり、鼻に抜ける。
ここで、梅ペーストを少しだけ溶かしてみる。
――ああ、これはいい。
淡いスープに酸味が差し込む。
味が締まり、輪郭がくっきりする。
梅の香りが朝の静けさに溶けていく。
まるで、目覚めの一杯だ。
半ライスを口に運ぶ。
そこへスープを少しだけかける。
梅の酸味を含んだ出汁がご飯に染み、
やさしい雑炊のような味わいになる。
胃が、心が、じんわりと満たされていく。
気づけば、丼の底が見えていた。
外の空気はまだ冷たい。
けれど、体の中はぽかぽかだ。
――朝からラーメン、悪くない。
いや、むしろ最高だ。
今回訪問した「ラーメン山岡家 さいたま丸ヶ崎店」の詳細
ラーメン山岡家 さいたま丸ヶ崎店へのアクセス
〒 337-0001
さいたま市見沼区丸ヶ崎1077-1
営業時間 | 24時間 |
公式アカウント | https://www.yamaokaya.com/shops/1258/ |
駐車場 | 有 |
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