「どでん大宮店」のご紹介
平日の昼過ぎ。
仕事の区切りがついたタイミングで、ふと腹が言った。
「今日は、赤だな」と。
自転車にまたがり、特別な準備もせず、ただ静かに向かう。
目的地は――どでん大宮店。
冬季限定の「赤」。それも、全部どでんで。
誰かと約束したわけでもない。
今日はただ、一人で、黙って、食う。
大宮の午後は少しだけ緩んでいる
大宮の街は相変わらず人が多い。
けれど昼を過ぎたこの時間帯、どこか空気が緩んでいる。
駅前の喧騒を抜け、自転車で裏道に入ると、音が一段落ちる。
この“落ち着くまでの距離感”が、いい。
ラーメンを食べに行くというより、
自分を一度リセットしに行く、そんな感覚だ。
迷わずどでん大宮店の暖簾をくぐる
どでん大宮店は、今日もどでんとしている。
余計な主張はないが、存在感は十分。
食券を買い、席につく。
店内の空気は静かで、無駄な会話もない。
こういう店は、ありがたい。
「全部どでんで」
短く伝え、それ以上は何も言わない。
赤が来る前の、別皿という儀式
別皿が並ぶ、この時点でもう勝ちだ
まずは別皿。
アブラ、にんにくしょうが、やさい。


この時点で、心の中でうなずく。
――ああ、今日は正解だ。
アブラは白く艶があり、にんにくしょうがは鋭い香り。
やさいは山。逃げ場はない。
着丼|冬季限定赤、その色に身構える
赤い。
思った以上に、赤い。

湯気の向こうから立ち上がる香りが、もう刺激的だ。
味噌と辛味、その奥にどでんらしい重み。

スープを一口。
――おお、辛い。でも、ちゃんと旨い。
アブラにやさいを浸す|静かな背徳
まずはやさいをアブラに沈める。
この一手間が、全体を丸くする。

シャキッとしたもやしに、アブラの甘み。
辛味を一度受け止める、緩衝材だ。
麺リフト|無言で、ただすする
麺を持ち上げる。
太く、重く、存在感がある。

すすれば、赤いスープが絡みつく。
辛さ、旨さ、そして腹に落ちる安心感。
ああ、これだ。
今日はこれを食べに来た。
豚とスープ|黙って向き合う時間
豚は分厚く、逃げない。
噛めば、ちゃんと応えてくる。

スープは後半になるほど、体に馴染む。
辛さが角を失い、旨味が前に出てくる。
気づけば、無言のままレンゲが止まらない。
何も話さない、という贅沢
店員との会話は最低限。
隣の客とも、視線すら交わさない。
それでいい。
今日は、話すために来たんじゃない。
赤い一杯と、自分だけの時間。
それが全部だ。
どでん大宮店にまた来る理由は、いつも単純だ
丼を置き、席を立つ。
外に出ると、さっきより空気が軽い。
腹は重い。
でも、気持ちは不思議と整っている。
――ああ、また来よう。
赤があるうちに。
そう思いながら、自転車にまたがった。
前回訪問時のどでんの記事はこちら
・限定ガリバタ油そば、三連休の静かなご褒美【ラーメンの店どでん北浦和店】
・ラーメンどでん大宮店の冷やし油そば・夏限定メニューを一人で堪能してきた
今回訪問した「どでん大宮店」の詳細
どでん大宮店へのアクセス
埼玉県さいたま市大宮区桜木町4丁目38
| 営業時間 | 月・火・木・金・土・日 11:00 – 15:00 18:00 – 23:00 水 定休日 営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 公式アカウント | http://ameblo.jp/doden1105/ https://twitter.com/omiyadoden |
| 駐車場 | 無 |


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