日曜日の昼過ぎ。
腹が減った、というより、ちゃんとした一杯を身体が求めている、そんな時間帯だ。
キャンプの帰り道、何度も前を通ってきた店がある。
いつも「日曜休み」のはずで、縁がなかった。
だが今日は違う。いつの間にか、日曜日も営業しているらしい。
――これは行け、という合図だな。
車を停め、ひとり店に向かう。
今日も、黙って食べる。それでいい。
街の雰囲気(東松山市)
東松山市の昼は、どこか素朴だ。
賑わいすぎず、寂れすぎず、生活の延長線上にある街。
通り沿いを走る車の音、少し開けた空。
派手な観光地ではないが、腹を空かせて訪れるにはちょうどいい。
こういう街で食べるラーメンは、だいたい信用できる。
店の外観
店は遠くからでもすぐわかる。
黄色い看板に、はっきりとした文字。

「一心 ニンニク 足りてますか?」
……ああ、これはもう呼ばれている。
控えめとは正反対。だが、こういう主張の強さは嫌いじゃない。
腹を空かせた人間には、むしろ正直でいい。
食券と限定の文字
券売機の前に立つ。
そこで目に入ったのが、「限定どろ味噌ラーメン」の文字。

限定。
この二文字には、抗えない力がある。
迷いはなかった。
今日の答えは、最初から決まっていたような気がする。
着丼
ほどなくして、丼が目の前に置かれる。

立ち上る湯気。
味噌の香りが、空腹を一気に完成させる。
二郎系らしい存在感はあるが、威圧感はない。
丼の中で、すべてが落ち着いた顔をしている。
――よし、いただこう。
厚い豚
まず目を引くのは、豚だ。
厚い。だが、無理に主張しない。

箸を入れると、想像よりすんなり切れる。
口に運ぶと、脂は甘く、肉はやわらかい。
噛むたびに、「ちゃんと作っている」という実感が残る。
こういう豚は、信頼できる。
麺
麺を持ち上げる。
太い。頼もしい。

口に含むと、しっかりしたコシと小麦の輪郭。
味噌が絡みすぎず、麺そのものの存在を邪魔しない。
啜るたびに、腹の奥から納得が湧いてくる。
これは、無言になる麺だ。
スープ
どろ味噌、と聞いて身構えていたが、実際は思ったほど重くない。

確かに濃厚だが、どろどろしすぎない。
レンゲが止まらないタイプのスープだ。
味噌のコク、背脂の甘み、塩味のバランス。
どれかが前に出すぎないのがいい。
気づけば、レンゲを置くタイミングを失っている。
店内の空気と会話
店内は落ち着いている。
必要以上の会話はないが、居心地が悪いわけでもない。
こういう店では、無理に話さなくていい。
ラーメンと向き合う時間が、ちゃんと守られている。
それが何よりありがたい。
食後の独白
丼の底が見えた。
腹は満ちているのに、気持ちは静かだ。
派手な一杯ではない。
だが、記憶には残る。
「日曜日も営業してくれてありがとう」
そんなことを、心の中で呟きながら席を立つ。
また、通り過ぎるだけじゃなく、ちゃんと来よう。
今回訪問した「東松山市 ラーメン 一心」の詳細
東松山市 ラーメン 一心へのアクセス
〒355-0035 埼玉県東松山市古凍868
| 営業時間 | 火・水・木・金・土 11:30 – 14:30 18:00 – 20:30 月定休 営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| オープン日 | 2015年1月31日 |
| 公式アカウント | https://x.com/issin2015 |
| 駐車場 | 有 |

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