【氷川神社プロジェクションマッピング】時結びの杜 ― 光が紡ぐ大宮の“記憶”
夜の大宮は、どこか静かで落ち着いている。
駅前の喧騒を抜けて、氷川参道に足を踏み入れると――そこはもう別世界だ。

境内へと続く長い参道の両端には、小さなLEDの蝋燭がずらりと並んでいる。

ひとつひとつの灯りが、まるで息をしているみたいにゆらめいて、
歩くたびに柔らかな光が足元を包み込む。

鳥居は青くライトアップされ、
夜の空気の中に静かに浮かび上がっていた。
その青は冷たくも、どこか温かい――まるで、時の狭間をくぐる入口みたいだ。
約7分間の“時の旅”
境内に入ると、プロジェクションマッピング「時結びの杜」が始まっていた。

たった7分の上映の中に、大宮の歴史が息づいている。
氷川神社、大宮盆栽、そしてこの地に生きた人々の記憶。
光と音が紡ぐ物語は、まるで時間そのものが舞っているようだった。

風に揺れる木々に映し出された映像が、過去と未来を結び、
自分までその“時”の中に吸い込まれていくような感覚。
気づけば、目の前の世界がゆっくりと変わっていた。
境内全体が光に包まれる
本殿の周りだけでなく、
木々、地面、そして二の鳥居や参道までも光で染まっていた。

朱色の柱がほんのり青白く照らされ、石畳には柔らかな影が落ちる。
昼の神社の厳かさとは違う、静かな幻想。
まるで森そのものが夢を見ているようだった。
無料で味わえる“非日常”
上映は平日が午後5時半〜8時、週末と祝日は9時まで。
入場無料。
ふらっと立ち寄っただけなのに、
こんなにも心に残るとは思わなかった。
光に包まれた境内をあとにすると、
夜風が少し冷たく感じた。
――けれど不思議と、心の中はぽかぽかしていた。
【動画】夜の氷川神社を幻想的に彩るプロジェクションマッピング「時結びの杜」
アクセス
大宮氷川神社へのアクセス
〒330-0803 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1−407


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