「ラーメン二郎大宮公園駅前店」のご紹介
大宮公園の駅を抜け、静かな夕暮れの並木道を歩く。
二郎の看板が見えてきた。あの黄色が、今日も腹を鳴らす。

……おや?
閉店間際だというのに、道の向こうまで列ができている。
まるで何かが始まったかのような、そんな熱気だ。
なるほど。
「汁なし」が始まったと、そう聞いてここまで来たが──
どうやら、皆、同じことを考えていたらしい。
券売機の前に立つ。
今日は小……だけじゃない。久しぶりに、生卵とおろしポン酢も押してみた。
ちょっとした贅沢、いや、祭りに来たような気分だ。


カウンターに券を置き、「汁なしで」と静かに告げる。
水をひと口。喉を潤しながら、静かにその時を待つ。
──そして、来た。

着丼。
丼から立ち上る湯気に、ほのかに混じる醤油とアブラの香り。
汁なし……というには、想像以上にスープが多い。
けれど、その下に何かが潜んでいる気がする。

箸を入れる。
麺を持ち上げ、ひと口──
……うまい。
これは……まるで汁なし界のラスボス。
タレはしょっぱめ。でも、その奥にあるアブラの甘みが全てを包む。
重く、厚く、だが不思議と飽きない。
天地返しで、麺とタレとアブラが渾然一体になる。
その瞬間、この丼は“料理”ではなく“ごちそう”に変わった。

豚を一口。
……うん、安定の神豚。ほろほろで、脂もとろける。
汁なしでも、存在感は一歩も引かない。

ここで、生卵。
絡めて、啜る。
ああ、これは優しさだ。
濃い味の中に現れた、やわらかな口当たり。
アブラのパンチを、卵がやさしく撫でる。

さらに──おろしポン酢。
一気に景色が変わる。
酸味とシャキ感、爽やかさの中に残る重厚な余韻。
口の中が、また次のひと口を欲している。
……気づけば、箸が止まらない。
濃厚なのに、しつこくない。
重たいのに、軽やかだ。
これは、“二郎”でありながら、“二郎”を超えた何かかもしれない。

汁なしに、生卵とおろしポン酢。
──これは、もう「三種の神器」と呼んでいいんじゃないか。
今回訪問した「ラーメン二郎大宮公園駅前店」の詳細
ラーメン二郎大宮公園駅前店へのアクセス
〒330-0805 埼玉県さいたま市大宮区寿能町1丁目24 前場ビル 1f
営業時間 | 月・火・木・金・土 11:30 – 14:30 17:30 – 21:00 日・祝日 11:00 – 15:00 水 定休日 営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
オープン日 | 2020年6月5日 |
公式アカウント | https://x.com/omiyapark26 |
駐車場 | 無 |
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