行列を避けて、ソバ ハラグチ（SOBA. Haraguchi）へ
平日の正午。
腹は減っているが、気持ちは静かだ。
先日テレビで放映されていた蕎麦屋を思い出し、ふらりと向かってみたものの、やはり行列ができている。
（……今日は、そういう気分じゃないな）
並ぶことに価値を見出せない日もある。
そんなとき、ふと思い出した。
（そういえば、この近くに蕎麦屋があったはずだ）
大宮の昼は案外やさしい
駅前の喧騒を少し離れると、大宮は急に落ち着く。
車の音も、人の声も、どこか丸くなる。
平日の昼。
急ぐ人と、そうでない人が、ほどよく混ざっている。
（この感じ、嫌いじゃない）
原口きそば、ソバ ハラグチへの変化
店の前に立ち、少し考える。
……ここだ。
記憶の中では、もっと年季の入った佇まいだった。
そうだ、ここは以前「原口きそば」という名前だったはず。
どうやらリニューアルしたらしい。
外観は今風で、木の温もりがあり、どこか洗練されている。
（時代に合わせて、ちゃんと変わったんだな）
扉をあける。
先客2名。ソバ ハラグチの安心感
店内には、先客が2名。
静かだ。
（いい……この感じ）
一人飯にちょうどいい距離感。
気を遣わず、気取らず、ただ食べることに集中できそうだ。
ソバ ハラグチのメニューを見て、ひとりごと
天丼セットを選ぶ。
……ただ、少しだけ思う。
（もりそば、ないのか）
選べるのは、
・温かいかけ蕎麦orうどん
・冷たいかけ蕎麦orうどん
（冷たいかけ蕎麦、でいくか）
本当は、もりがあったら嬉しかった。
だが今日は、これも縁だ。
水を飲み、待つ
水を一口。
……うまい。
（こういう店は、だいたい大丈夫）
根拠はない。
でも、一人飯の勘は、だいたい当たる。
天丼セット到着｜静かに高まる期待
来た。
天丼セット。
まず目に入るのは、大きな海老天が2尾。
かぼちゃと春菊が彩りを添えている。
（これは……いいぞ）
天丼｜サクサクという正解
箸を入れる。
サクッ。
衣が軽い。
油っこさがなく、海老はプリッと主張してくる。
タレは濃すぎず、ご飯とのバランスがいい。
（天丼って、こうだよな）
余計なことはしていない。
ただ、ちゃんと美味い。
冷たいかけ蕎麦｜キリッと締まる
続いて、冷たいかけ蕎麦。
汁は澄んでいて、口に含むとすっと引く。
蕎麦はコシがあり、冷やしても存在感がある。
ズズッとすすれば、喉を気持ちよく通っていく。
（天丼のあとに、これは正解だ）
会話と小さな余韻｜飴ひとつ
食べ終え、レジへ。
会計を済ませると、
小さな飴を一つ、手渡された。
（ああ……こういうの、覚えてるんだよな）
大げさじゃない。
でも、印象に残る。
まとめ｜大宮で蕎麦を食べるなら
原口きそばから、SOBA. Haraguchiへ。
変わったけれど、芯は残っている。
平日の昼、静かに蕎麦と向き合うには、ちょうどいい店だ。
（また来よう）
そう思いながら、
ポケットの中の飴を確かめて、店を後にした。
今回訪問した「ソバ ハラグチ（SOBA. Haraguchi）」の詳細
ソバ ハラグチ（SOBA. Haraguchi）へのアクセス
住所
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