「麺場もっけい」のご紹介
日曜の朝。
ふと、体を動かしたくなった。
——今日は、自転車で行くか。
目的地は「麺場もっけい」。
片道およそ15km。
ちょうどいい距離だ。運動して、うまいものを食う。これが休日の贅沢。
90分ほど、風に吹かれながら走る。
道中は何も考えない。ただペダルを踏み、空腹を育てる。
開店10分前に着いた。
12人目。
すでに名前がずらり。開店を待つ人々の静かな気配。
……思った以上に人気店なんだな。
やがて開店。
続々と名前が呼ばれ、俺も店内へ。
——さて、何にするか。
券売機の前で迷わず「辛味噌つけ麺・大盛り」を選ぶ。
辛さは……２辛でいこう。どこかで「１辛でも辛い」と見かけた気がする。慎重に、慎重に。
水を一口飲み、心を落ち着ける。
待つ時間さえ、腹の準備にはちょうどいい。
卓上には、お酢、醤油、ラー油、胡椒、一味。
調味料はいたってシンプルだ。
——こういう引き算の美学、嫌いじゃない。
けれど……。
——できれば、にんにくがほしいところだな。
辛味噌に、あのパンチが加われば……もっと世界が広がる気がする。
……着丼。
湯気がふわりと立ち上る。
白ネギと青ネギの香り、海苔の香ばしさが鼻をくすぐる。
そして何より、角煮のような豚バラチャーシューが鎮座している。
太麺は、堂々とした存在感。これは、スープに絡んでこそ本領を発揮するやつだ。
——いただきます。
まずは麺をひとすくい。
つけ汁にくぐらせ、口へ。
……うん、美味い。
辛味が舌にふわっと広がり、その奥にしっかりと味噌のコクがある。
甘みと辛味のバランスが絶妙だ。
……でも、思ったより辛くないな。これなら３辛でもよかったかもしれない。
太麺の噛みごたえ。スープの濃度。
どちらも妥協がない。
もやしとネギが時折リズムを変えてくれる。
気がつけば、器は空になっていた。
——ごちそうさまでした。
心地よい満腹感と、じんわりとした汗。
これもまた、幸せのかたちだ。
……次は冬、味噌ラーメンを食べに来よう。あのときとはまた違う景色が、きっとあるはずだ。
今回訪問した「麺場もっけい」の詳細
麺場もっけいへのアクセス
住所
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